高血圧
140/90mmHg以上を高血圧といいます。
高血圧は症状に乏しく、治療をしないと脳出血・脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・腎臓病などの合併症を引き起こします。
以上のような合併症を防ぐことが高血圧治療の最終目標です。
糖尿病
日本の糖尿病患者および糖尿病予備軍の数は増加の一途をたどり、10年前より約60%も増えています。
現在では20歳以上の4人に1人が糖尿病あるいはその予備軍といわれています。
糖尿病型の診断
HbA1c | 血糖値(次の3つのいずれかを測定) | ||
---|---|---|---|
空腹時血糖値 | 随時血糖値 | OGTT2時間値 | |
6.5%以上 | 126mg/dL以上 | 200mg/dL以上 | 200mg/dL以上 |
合併症
i) 細小血管障害 ・糖尿病網膜症 ・糖尿病腎症 ・糖尿病神経障害 |
ii) 大血管障害 ・脳梗塞 ・狭心症 ・心筋梗塞 ・閉塞性動脈硬化症 |
上記のような合併症を引き起こさないようにするためには、常日頃から血糖をコントロールする必要があります。
高脂血症
高脂血症は血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪などが正常より多い状態です。
原因
遺伝的な体質や肥満、食べすぎ、運動不足、長期の飲酒などが高脂血症の原因になります。また、女性は更年期になると、コレステロール値が上がりやすいのでご注意を!
合併症
高脂血症を治療しないと、動脈硬化が進み、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・大動脈瘤・眼底や腎臓の障害など、さまざまな合併症が起こりやすくなります。
痛風
痛風は高尿酸血症(尿酸値7,0mg/dl以上)が長期間持続し、その結果析出した尿酸が原因となって急性関節炎や腎障害、痛風結節、尿路結石などが生じる疾患です。高尿酸血症は高血圧、高脂血症,糖尿病などの生活習慣病や慢性腎臓病を合併しやすいことがわかってきました。これらの疾患と密接に関連し、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こすリスクを高めると言われています。
※痛風発作を発症すると下図(左側)のように足が赤く腫れあがります。
花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)
原因
花粉症は、スギなどの花粉が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。特にスギ花粉症は冬の終わりから春にかけて、毎年、くしゃみ・鼻みず・鼻づまり・目のかゆみ、などの症状で多くの人を悩ませています。日本では、スギのほかにもヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなど約50種類の植物が花粉症を引き起こすとされています。
症状
花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎))の代表的な症状としてあらわれるのは鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの3大症状に加え、目のかゆみなどです。
治療
1)初期治療
花粉飛散開始(予測された)2週間前より第2世代抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬の投与を行うと、季節初期の症状が良く抑えられることが確認されています。
2)第二世代抗ヒスタミン薬
アレジオン、デザレックス、ビラノア、ザジテン、ザイザル、アレロック、タリオン、クラリチンなど
最近の薬は眠気の副作用が少なくパイロットも服用できるものもあります。
3)ロイコトリエン拮抗薬
オノン、キプレス
4)点鼻薬
ナゾエックス、フルナーゼ、アラミスト、リノコートなど
ステロイドが入っていますが全身的な影響は少ないものです。
5)点眼薬
リボスチン、アレジオン、パタノール、ザジテン、アレギサールなど
フルメトロン(ステロイド)
6)セルフケア
- 花粉情報に注意する
- 飛散の多い時は外出を控える
- 外出時にマスク、メガネをかける
- 表面がツルツルのアウターを着る
- 帰宅時、衣服や髪をよく払ってから入室する。
- 洗顔、うがいをし、鼻をかむ。
- 飛散の多い時は、窓、戸を閉めておく。換気時の窓は小さく開け、短時間にとどめる。
- 飛散の多い時のふとんや洗濯物の外干しは避ける。
- 掃除をする。特に窓際を念入りに掃除する。