大腸がん

大腸がん(結腸がん・直腸がん)とは

大腸(結腸・直腸・肛門)の内側の粘膜の細胞から発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。


1.発生要因

大腸がんの発生は、生活習慣と関わりがあるとされています。赤肉(牛、豚、羊など)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)の摂取、飲酒、喫煙、肥満により大腸がんの発生する危険性が高まります。


2.症状

早い段階(早期がん)では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。症状はがんの大きさや発生する部位によっても異なります。血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、残便感、お腹が張る、腹痛、貧血、体重減少などがあります。
頻度が高い血便、下血は痔核(いぼじ)、裂肛(きれじ)などの良性の病気でもよくみられるため、痔だと思っていたら直腸がんだったということもあります。大腸がんの早期発見のために早めに消化器科、胃腸科、肛門科などを受診することが大切です。

がんが進行すると、病巣からの慢性的な出血による貧血や、がんが大きくなり腸が狭くなることにより便秘や下痢、おなかが張るなどの症状が出ることがあります。さらに進行すると腸閉塞(イレウス)となり、便は出なくなり、腹痛、嘔吐などの症状が出ます。

大腸がんが肺や肝臓に転移しそちらが先に発見され、いろいろ検査したら元は大腸がんだったりすることもあります。


3.診断

1.がんを確定するための検査

1)注腸造影検査
2)大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

内視鏡を肛門から挿入して、直腸から盲腸までの大腸全体を詳しく調べます。病変が発見された場合は、病変全体あるいは一部の組織を採取して(生検)、病理検査で大腸がんかどうかが確定します。

3)CTコロノグラフィ(大腸3D-CT)

2.がんの進行度を診断する検査

治療の方針を決めるためには、周辺臓器へのがんの広がりや転移を調べて大腸がんの進行度を診断します。
1)CT検査
2)MRI検査
3)PET検査


4.治療

1.内視鏡治療=早期がんが対象

リンパ節に転移している可能性がほとんどなく、一括でとれる大きさの場合適応になります。がんの深さでいうと粘膜下層への広がりが軽度(1mm)までにとどまっているがんです。
1)内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)
2)内視鏡的粘膜切除術(EMR)
3)内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

内視鏡治療ですむのが理想的、そのためには定期的に大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。

2.手術

1)結腸癌の手術(結腸切除術)
2)直腸がんの手術(前方切除術、直腸切断術)

直腸がんの場合、人工肛門になることがあります。

3.化学療法(抗がん剤治療)

化学療法を受けるには入院、または通院する必要があります。使用する薬によって種々の副作用があります。下痢や口内炎などの粘膜障害、手足の腫(は)れ、皮膚のしみ(色素沈着)や感覚異常、吐き気や食欲の低下、しびれ(感覚性末梢[まっしょう]性神経障害)、白血球減少や血小板減少(骨髄抑制)、脱毛、高血圧、鼻出血や蛋白尿、吹き出物や乾燥、ひび割れといった皮膚症状等があります。

4.放射線治療

副作用は、だるさ、吐き気、嘔吐、食欲低下、皮膚炎(日焼けに似たもの)、白血球減少、下痢、腹痛、腸管や膀胱などからの出血や膀胱炎・腸炎、頻回の排便、頻尿、隣接する臓器と交通(瘻孔[ろうこう])ができることなどがあります。


お問い合わせ

当院では大腸がんの診断(大腸カメラ検査)を行っております。大腸がんは初期症状を感じにくく、症状を感じた頃には進行がんの可能性もあります。定期的に大腸カメラ検査を受けていただくことにより、早期がんの状態で発見し最小限の治療で済むことを目指しましょう。大腸がんについてご不明な点がございましたらいつでもお気軽にご相談ください。

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