インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症で、例年は冬に流行することが多いです。風邪とは異なり、急激に発症し、38℃以上の高熱、関節痛、筋肉痛などの全身症状を伴うのが特徴です。インフルエンザウイルスはA型、B型、C型の3種類があり、特にA型とB型が人に感染しやすく、毎年流行を繰り返します。重症化すると肺炎や脳炎を引き起こす可能性があるため、適切な予防と早期治療が重要です。
インフルエンザの感染経路
インフルエンザウイルスの感染経路は、大きく分けて飛沫感染と接触感染の2つです。
飛沫感染
感染者の咳やくしゃみ、会話時に飛び散る飛沫を吸い込むことで感染します。ウイルスは口や鼻、目の粘膜から体内に侵入し、気道で増殖します。
接触感染
感染者が触れたドアノブや手すり、スマートフォンなどに付着したウイルスが手を介して口や鼻に入ることで感染します。手洗いの徹底が重要です。
インフルエンザウイルスは低温・乾燥環境で活発になるため、冬場に流行しやすくなります。
インフルエンザの症状
- 突然の高熱(38℃以上)
- 倦怠感や疲労感
- 関節痛や筋肉痛
- 喉の痛みや咳、鼻水
- 頭痛や寒気
一般的な風邪とは異なり、インフルエンザは全身症状が強く現れるのが特徴です。特に小児や高齢者、基礎疾患を持つ方は重症化しやすいため、早めの診察をおすすめします。
インフルエンザの診断・検査
迅速抗原検査
鼻や喉の粘膜から採取した検体を用いて、インフルエンザウイルスの抗原の有無を15~30分程度で調べます。発症から12時間以上経過しないと正確な結果が得られにくいことがあります。
PCR検査
抗原検査よりも高い精度でウイルスの遺伝子を検出する検査方法です。正確な診断が必要な場合に行われます。
インフルエンザの治療方法
インフルエンザの治療では、抗インフルエンザ薬の使用が一般的です。
- ノイラミニダーゼ阻害薬(タミフル、リレンザなど)
- キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬(ゾフルーザ)
- アマンタジン系薬(A型インフルエンザに有効)
これらの薬は、発症から48時間以内に服用することで、症状の軽減やウイルスの増殖を抑える効果が期待できます。併せて、十分な水分補給と安静が必要です。
インフルエンザの予防方法・気を付けること
インフルエンザの予防には、日常生活での対策が重要です。
手洗い・うがいの徹底
ウイルスは手を介して口や鼻に入るため、こまめな手洗いとうがいを行いましょう。
マスクの着用
飛沫感染を防ぐため、人混みではマスクを着用しましょう。
室内の湿度を適切に保つ
ウイルスは乾燥を好むため、加湿器を使い湿度50~60%を保つと効果的です。
十分な睡眠と栄養
免疫力を高めるため、バランスの良い食事と十分な休息を心がけましょう。
インフルエンザワクチンについて
インフルエンザワクチンは、感染を完全に防ぐものではありませんが、発症を抑えたり、重症化を防ぐ効果があります。接種の適切な時期は毎年9月から12月頃で、流行期に備えて早めの接種が推奨されます。
特に接種が推奨される方
- 高齢者や持病を持つ方
- 妊娠中の方
- 医療従事者
- 乳幼児や小児
ワクチンは約2週間後から効果が現れ、4~6か月持続します。
インフルエンザと新型コロナの違い
項目 | インフルエンザ | 新型コロナウイルス |
---|---|---|
症状 | 高熱、筋肉痛、倦怠感 | 発熱、呼吸困難、嗅覚・味覚障害 |
潜伏期間 | 1~3日 | 2~14日 |
感染経路 | 飛沫・接触感染 | 飛沫・接触・エアロゾル感染 |
重症化リスク | 小児や高齢者 | 基礎疾患のある方 |
インフルエンザのよくある質問
通常1~3日程度です。症状が出る前でも感染力があります。
発症後5日間は自宅療養に努めてください。
ワクチンは100%の予防効果はありませんが、症状を軽減する効果があります。
妊娠中でも安全に接種できます。医師に相談して適切な時期に接種しましょう。
抗ウイルス薬は医師の処方が必要です。自己判断で市販薬を使用せず、医療機関を受診しましょう。

モモ・メディカル・クリニック
院長 百瀬 隆二
(ももせ りゅうじ)
- 日本外科学会 外科専門医
- 日本消化器外科学会 認定医
- 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
- 日本医師会認定産業医